2010年3月24日水曜日

ネガティヴ広告

寒い!真冬みたいですね。

さて、話は急に変わりますが。
こんな選択肢があったら、あなたはどちらのチャンスを選びますか?

1、確実に30万円が手に入る
2、80%の確率で40万円手に入るが、20%の確率で何ももらえない

また、
1、確実に30万円失ってしまう
2、80%の確率で40万円失ってしまうが、20%の確率で何も失わない

この質問だったらあなたはどちらの選択肢を選ぶでしょうか?

上記のように似ているけど観点が違う2つの質問は
心理学の分野で実際に使われた質問です。
その質問の結果はどうなったと思いますか?

まず「損失が与えるイメージは、利益よりもインパクトがある
ということを覚えておいてください。

つまり、私たちは利益を得られるときよりも、
損失に直面したときの方がリスクに挑戦する可能性が高くなるのです。

最初の質問ではほとんどの人々はリスクを冒そうとはしません。
40万円手に入るチャンス捨てて、確実に30万円手に入る方を選ぶのです。

しかし2番目の質問では、10万円多く払うリスクを背負ってまでも
損失がゼロになる可能性に賭けるのです。

この実験で平均的なほとんどの人間は、得られる利益を失ってしまう
リスクは避けるけれども、損失を回避するためのリスクには
果敢に挑戦するということが実証されました。

つまり、人は損失を避けるためであれば、
普段よりも思い切った行動をとるのです。

果たしてこの事実を広告制作に役立てることは可能でしょうか。

実際、消費者を不安にさせることで商品の購入に
つなげようとする広告は山ほどあります。
しかし、そういう広告を使うことには疑問が残ります。

実際には見る人の恐怖心に訴えかける広告というものは、
当然ネガティヴな内容を広告に載せる必要があるのですが、
それによって消費者の心が離れてしまう可能性があります。

不快なイメージを見せられた人は、「その広告には関わらないようにしよう」
と考える傾向があり、他の事に注意が向いてしまうのです。

さらにそのマイナスのイメージは広告の製品を出している会社に対して
までも影響を与えてしまい、

結果としてその広告を出すということが
宣伝をするどころか逆効果になってしまうのです。

確かに不安を煽るという方法は強力なイメージを見る人に与えるかもしれませんが、
恐怖を商品購入に向かわせるモチベーションに使うということは
間違っていると思います。

広告というものの目的は、それを見る人の目を惹かせ、
商品にポジティヴなイメージを与えることなのです。

果たしてあなたの広告はどのくらい魅力的ですか?

見る人に新鮮でポジティヴなイメージを与えることが出来ているでしょうか。

広告を出すときにはこのことについてもう一度考えてみてください。

4 コメント:

小原 さんのコメント...

平先生、お世話になっております。小原です。平先生、すごいです、このお話。私も平先生の説明の通りに、利益の確実さと、なんとでも損失をなくすチャレンジに出る人になってました。身をもって感じました。
でも、私はこのままでは平均的な人間、、、ということでしょうか。平先生は常識の反対を決断する1%の人間が成功すると聞いていたものですから、、、。
成功するために、常識がある人の反対を目指そうと思います!!

匿名 さんのコメント...

小原さん、今晩は。私自身も平凡な人間なので、損をするとわかると臆病になります。普通はそうです。しかし、例外があります。

それは、お金を持っている時です。
この時は、「まあ、この程度失っても心配ない」そう思ってしまいます。それで、甘い話に乗ってしまったり、お金を貸してしまったり・・・

神田先生でさえも、初期の頃は、ネガティブ広告を教えていました。しかし、その効果は絶大なのですが、同時に、ダークサイドも生んでしまいます。そのことを誰よりも知っていましたので、その後ねがてぃぶ広告を推奨しなくなりました。

私はといえば、ケースバイケースで今でも使っていますし、教えています。その魔力から逃れられないといった所です。

すみかわ さんのコメント...

いろいろと勉強させて頂いている住川といいます。
私も質問させてください。
私はお客さんを不安な気持ちにしてでも私の広告に振り向かせ、商品を買ってもらい使ってもらって、必ず私の商品やサービスでお客さんを幸せにしてみせる、という決意でネガティブ広告を使うことがあります。
ネガティブ広告はこんな使い方というのもまずいのでしょうか?

匿名 さんのコメント...

すみかわさん、コメントありがとうございます。平です。ネガティブ広告という呼び方を変えてください。ネガティブさは本音、本質につながります。

人の本音を引き出す広告=本音広告。としておきましょう。