担当ナースの十数人いや、数十人の方が正しい。
薄ピンクの制服が学生。真ピンクが看護婦。
これが入り乱れて、毎回違う人間が、
血圧、体温、シーツ使え、点滴変え、聞き取りなどを
行う。
俺は一番心配したのが、点滴を間違えること。
もしかしたら、死にそうなおばあさんのものじゃないかとか、
本当にその量で大丈夫か?
本当に俺の点滴か?
どこにもその証拠がない。
点滴はなんでも一緒なのかな?
食塩水だっけ?
でも、皆同じってことはない。
がんの人の点滴と下痢の人の点滴が同じはずはない。
どうか間違えないでね。神様お願い。
普段は、仏壇をカタログ置き場、クロスを手裏剣代わりに遊んでいる俺も
この時ばかりは、神に祈った。
その祈りは通じた。
しっかり者の看護婦が、この人手首に認証を付けていないわ。
駄目じゃない。誰が担当なの?と一緒にいた学生に聞いた。
二人は、知らないと首を振る。
あなたが担当になって頂戴!と私はさらに祈った。
しっかり者は、自分で認証を作ってきて、私の手首にはめた。
その後、それを確認し、点滴の交換などがされた。
初めからしてくださいよーお願いしますよー
半泣きになりながら、心の中でお願いした。
その夜つまり、初日の夜
なにやら、顔が冷たい。その冷たさで俺は起きた。
腹痛は少し和らいでいた。しかし、下痢は相変わらず。
寝ぼけた目で、点滴の腕を見た。うっすら赤い。
あれ、点滴が漏れたのかな?と思い、起き上った。
げ!血の海。
手首の周りのシーツ、枕カバーが血の赤で染まっていた。
あちゃー、不安は的中した。
ちなみに、今まで、テストの山感、この女はいい人だ(商売)という
予測は的中したことはなかった。
どうして不安だけが的中するのか。
俺は、ナースコールを押した。
しばらくして「どうしました?」とナース。
俺は、これ見てください。と指さす。
「まあ、ひどい、あなたかにかしたんですか?!」
勘弁してください。点滴の管が外れているじゃないですか。
これ?
と、点滴の外れた管を見せた。
「あなたが取ったんですか?」
なんで俺がわざわざ点滴の管をとらなきゃいけないの。
もう、何とかしてください。
ナースは、すぐにシーツを交換、そして点滴の管をつないだ。
「OK?」
なんで、俺に聞くの?自分で漏れているか確認してから帰ってください。
案の定、ナースが帰ったら、また管が外れ、漏れてきた。
またナースコール。
ナースやってくる。
管またさす。
俺、疲れる。
なぜか、中国式の書き方になってしまった。
こんな深夜劇だった。
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