2010年4月6日火曜日

短期記憶と長期記憶

今日は記憶について話しますね。

私たちの脳が物事を記憶するとき、人間の脳の中には
記憶を貯蔵しておく場所が二種類あります。

一つは短期記憶。

入ってくる情報はまずこちらに記憶されますが、
これはすぐに忘れ去られてしまう記憶です。

二つめは長期記憶。

短期記憶に同じ情報が何度も頭に入ってくるうちに、
徐々にその記憶は長期記憶に移行されるのです。
それには時間がかかりますが、一度長期記憶に入った記憶は
そう簡単には忘れることができません。

それをふまえた上で、私たちが商品を売りたい、
そのために戦略的なセールスをしたい、そう思ったときに
その記憶の仕方をどう利用すればよいのでしょう。

素早く売り上げを上げたい、手元にお金が欲しい、
そんなときは「~月~日までの期間限定」というような
キャンペーンを行うという方法があります。

そのやり方は、そのキャンペーンの期間内はほぼ確実に売り上げが
上がるでしょう。

しかし、期間が過ぎたとたんに当然売り上げは伸びなくなります。

そのキャンペーンは、このとき人間の短期記憶によってしか
記憶されていないのです。

そこであなたが商品を一時だけではない、息の長い売り上げに繋げたい、
「ブランド」として定着させたい、と考えたとします。

「ブランド」として確立するということはお客様が、
「何かを買おう」とするときに真っ先に思い浮かび、
なおかつ実際に一番いい商品になる、ということです。

そのブランドというものは長期記憶によって記憶されなければなりません。

つまり、いつも期間限定のセールスばかりしていては、
「ブランド」をつくりだす事はできないのです。

あなたはどちらのタイプの広告を出していますか。

「期間限定」ですか、「先を見据えた広告」ですか。

このような判断を、広告をつくる人間は意識的もしくは無意識にしているのです。

「そんなこと考えたことがなかった」という方は、
これからはそれを意識的に行ってください。

期間限定のセール、というのは上手く行えば人々
にすぐ行動を起こさせることができます。

ただ弱点としては、長期的な意味ではよい効果が期待
できないということです。

そのキャンペーンにおいて、長期記憶によって覚えてもらえるのは、
「少し待てばどうせまたセールをするだろう」ということだけです。

つまりそのようなセールばかりを行っていれば、
あなたの商品とあなたの会社の価値を落としてしまうことにもなりかねません。

ブランド化を目指すためには、すぐには効果がないかもしれないけれど、
人々の意識に残るような広告を定期的に出さなければならないのです。

もちろんそれはすぐには結果には結びつかないかもしれませんが、
忍耐を持って長期的な計画の下に行えば、
確実に息の長い売り上げにつながるでしょう。

さああなたは自分の広告資金を、時間がかかって退屈だけれども、
時間が経つにつれて大きな効果を発揮できるやり方で使いますか?

それとも短期間ですぐに消費者を購買欲に掻き立て、
すぐにお金を得られるようなやり方を行いますか?

まさにこれは亀とウサギの競走のようなものです。
もちろんどちらの戦略の方が必ずしも優れている、というわけではありません。

両方の特性を理解して、適材適所でそのつど必要な広告を出す、
ということをじっくり考え、意識的に行ってみてください。

追伸

短期記憶、長期記憶と同じように、

お客さんは、何かを求めようとするとき、
短期的快楽と長期的快楽のどちらかを求めます。

すぐに痩せたい。これは短期的快楽。
痩せた後、自分の人生が変わり成長していく。これが長期的快楽。

短期的快楽を与え、かつ長期的快楽も与える。
すすと、あなたの商品はブランドになっていきます。

2 コメント:

iyasikun さんのコメント...

いつも楽しみに拝見しています。

短期戦略
長期戦略
を考えること

フロントエンド商品から
バックエンド商品へ

リピーターにつなげる

エンドレス・リピータにする

流れを作ることだと思います。

他社との差別化
USPを創ること、独自性を創ることは
頭でわかっていますが、発想、アイデアが
なかなか出ません。 

匿名 さんのコメント...

コメントありがとうございます。
考え方はわかっている。しかし、発想とアイデアが出ない。良くあることですね。

私も、会員さんの相談を受けるとき、まったく知らないビジネス、収益の構造がわからないビジネスなどは、アイデアは出ようがありません。しかし、1時間ほど質問をして話を聞いていくと、こうしたらどうなのかな?というアイデアは100%出ます。

しかし、それを話しても、実際に実行する人は少ない。できない言い訳を色々考えてしまいます。結局は、自分がどうしたいのか?という問題に戻ります。

アイデアが出ないときは、結局自分はなにをやりたいのか?どうなりたいのか?そこがはっきりしていない場合が多いです。

考えてみてください。